児相被害110番 +

2020年版の児相被害110番(現在版)です。

児相担当官僚が明かせなかった真実

厚労官僚の島氏が国連で虚偽回答までして守りたかったものとは何か?

 

1月17日に開催された国連子どもの権利委員会午前の第2回会議における、厚労官僚の島玲志(しま れいじ)氏の虚偽発言を集約すると次の2点にまとめられる。

ひとつ目は現在、日本児相が強行している独断での強制親子分離に関して「子供と親の両者の意見を聞いて行っている。子供と親の意見と違う場合は家裁が判断している」。

ふたつ目は児童を収容する定員予算が経済的インセンティブとして働き、本来は不必要な保護もしている疑念に関して一時保護所は「児相の管轄地域の人口規模で予算が定められており、保護児童の人数によって決まるのではない」。

いやしくも日本の1人の厚労官僚が上からの指示にしろ、上への忖度にしろ国民を無視して世界に虚偽発言をしたのには重大な意味が生じる。つまり、これらが自分の官僚人生をかけても伏せて守りぬかねばならないものだったのである。彼が隠した事例と事実をここでもう一度確認しよう。

1)日本児相は親と子供の意見も聞かずに勝手に強制親子分離して、親子を会わせる事もしない。

実際に児相職員と関わった事がある親の多くは、一方的に子供が連れ去られて一時保護中に一度も子供とは会えず、さらに施設入所を認めるサインをしないと子供には今後もずっと会えないと言われて、しぶしぶサインした人も多いはずだ。そして施設に入れば子供はもう簡単に家に帰れないと言う手はずだ。さらに、一時保護中に子供が家に帰りたいと訴えても「あなたのお母さんは違う男の人と暮らし始めたからもう帰れない」等と虚構の理由で子供を留まらせた事例も存在する。

また、親が児相職員に強制一時保護の事態への疑問や職員の人間性の酷さに抗議をすると、薄笑いを浮かべながら「今は法律が改正されて、私たちが一時保護を延長しようと思えば何度でも、いつまででもできるんですよ。分かってますか?」と児相職員が語った2008年の事例がある。(そんなことはできないと言う若い専門家の方もいるだろうが2016年頃まではそれが出来たのである。今でこそ、家裁の判断を必要としているが。)

2)日本児相の一時保護所でも収容した児童1人当たりの「保護単価」が存在し、予算上限までこの保護単価を積み上げている。

一時保護所が常に定員一杯で職員の手が回らない程である事は自明である。施設や里親の子育てビジネスとその問題点はかなりの程度その内容が暴かれているが、人々が目にできる資料の少なさから一時保護所の「児童一人当たり保護単価」はあまり追求されていない。島氏は児相の一時保護所の経済的インセンティブの存在を何としてでもこれ以上、人々に知られたくなかったのだ。児相の行う一時保護が児相職員に課されるノルマや子供の人数に応じて支払われる予算が関係していると言う現実は何ともおぞましい。しかし、これこそが一時保護の強力な推進力であることも確かだろう。

注目すべきは、これらは共に現在の日本児相の「一時保護業務」にまつわる事柄である事である。なぜなのか?実はここまでの流れの中で国連子どもの権利委員会と日本児相側で激しい攻防戦が繰り広げられていたらしいのだ。そして国連側が日本の児相被害者らからの聞き取りで特に一時保護の問題点に関心を持ち日本政府への是正を検討していたのだ。このため、厚労省は以前から日本の現行の児童福祉を守る外輪団体等も使いながら日本の一時保護システムを守るための隠蔽工作をすすめてきた。この隠蔽の最終形態こそが「していない事をしている」と言い「あるものを無い」とする島答弁だった訳だ。

現在、世界では親子分離は児童行政単独の判断ではなく司法の判断を仰いだ上で行うのが是とされる流れの中にある。日本は未だ児相と言う児童行政が単独で強制親子分離を行っているため国連ではこの点が注目されていたのだ。今後、日本の児相被害者が海外に惨状を訴えるに際して、この2点を中心に訴える事には大きな意味がある。例えば外国の識者に対して強制親子分離で「日本の司法がこんなに酷い審判を下した」と訴えても、それは大きく世界の標準の中に収まる問題となり、日本の司法の特殊性を良く理解していなければ、強いインパクトを与えづらい。しかし、同じ労力で「日本の児相が単独でこんなに長期にこんなに酷い強制親子分離をした」と訴えればその内容以外にも、そのような制度自体が世界標準では無いために問題として認識されやすくなる。そして「この児相のシステムには虐待事例として一時保護すると加算割増も付く経済的インセンティブがある」と事実によって親子の幸せ以外を求める黒い推進力にとどめを指せる。

日本の全ての児相被害者たちを含め子供の福祉に関心のある人々は、この島答弁を決して忘れないで欲しい。


追記

その後2月1日付の文書で国連子どもの権利委員会から日本政府に対して最終勧告が出された。その中の第28項で(a)「多くの子供たちが司法の命令無しに家族から分離され、児童相談所の元(一時保護所)に2か月の間置かれ得る」事への懸念や(c)「より多くの児童を入所させようとする強い財政的インセンティブ」に懸念が示された。また29項(a)「子供を家族から分離する際には必ず司法の判断を仰ぎ、子供分離の明確な判断基準を定め、親と子の意見を聞いた後に、その保護と関心の必要性のある時に行い、かつ親子分離が真にやむを得ない場合に限る」と現行の一時保護制度は否定された。それに続き(c)「児童相談所の一時保護措置を廃止」するように勧告された。

これで日本の児童行政は変わるのであろうか?児相の万能一時保護制度は終わりを告げるのか?いや、彼らにはまだ、「この国連勧告には日本国内での法的拘束力はない」と言う最後の砦がある。しかし、日本政府は今後、後続措置を子どもの権利委員会に報告しなければならない。予想されるのは有名無実の骨抜き措置なのだが、それを阻止する責任は私たちにもあるのではないだろうか。